ミカグラ一二八用ゲームソフト初の大作RPG「ワンダリング・ガイズ」の発売から一ヶ月が経過しました。発売と同時に購入された方は既にクリアされていることでしょう。「ワンダリング・ガイズ」の特徴として、クリアに必要な「七つの精霊のかけら」に直接関係ないサブイベント(副シナリオ)が多数存在することがあります。イベント発生条件を満たしていなかったり、発生を無視してしまったりして、クリアした人でもまだ見たことがないイベントがたくさんあるのではないでしょうか。そこで今回の「ジャッキー大西のゲームここ掘れワンワン」では、見落としやすい重要なサブ・イベントをとりあげて、紹介することにいたします。
・カラスを追え
序盤に、まだ弱いパーティが、池袋にすぐに向かわないでうろうろしていると発生します。自治会長から「最近ごみ捨て場を荒らすカラスが多くて困る。世界を救うより先にすることがあるのではないか」と辛辣に意見されたパーティがしぶしぶ取り掛かるイベントで、カラスを百匹以上つかまえることがイベントクリアの条件となります。鳥とはいえ、カラスはかなり凶暴で、パーティに組織だった攻撃をかけてくることさえあります。しかもうっかり殺してしまうと、野鳥保護法に引っ掛かる恐れもあります。割に合わないイベントですから、途中で切り上げて次の「サンシャイン水族館のマンボウ」イベントに向かってもいいでしょう。
難易度:☆☆☆ 得られるアイテム:カラスの羽、自治会功労賞
・巨大卵の気球船をつかまえろ
「サンシャイン水族館のマンボウ」をクリアし「中央線の幽霊を倒せ」から序盤のヤマ場である「渋谷109」に向かう間に発生するイベントです。東京ドーム内を飛行する広告用気球に「風の精霊のかけら」が隠されているという情報を得たパーティは、サブイベントだけにここで「精霊のかけら」が見つかるはずはあるまい、と思いながらもドームへの侵入を計画します。広告用気球をなんらかの武器で破壊して捕獲するとイベントクリアとなります。
このイベントは、得られるアイテムなどには特に必要なものはないのですが、キャラクターの隠しパラメーターである「アライメント」を上下させるうえで大きな意味を持ちます。内部には多数の「一般ファン」「フーリガン」「コスプレ野郎」などのモンスターが出現しますが、これらのどれと戦ってどれを友好的に説得するか、あるいはダンジョン内の「武器と防具の店」で何色の防具を買うかなど、さまざまな行動がすべて、後に関西で遭遇する「甲子園の土に精霊は宿るか」イベントに大きく関わってくるのです。
難易度:☆☆☆☆ 得られるアイテム:5の軍服、うさぎの人形、オレンジのバットなど
・富士のご来光をおがめ
中盤の舞台「箱根」を脱出し、関西方面に向かう手段として、通常は新幹線を利用しますが、ここで在来線もしくは自動車での移動を決意すると、ある確率でこの、富士山に登り日の出を頂上から見る、というイベントが発生します。特にパーティの中に「おちょうし者」が多く設定されているときにはパーティ内の「疲れるだけではないか」という意見が受け入れられず、無条件でイベント発生となってしまいます。得られるアイテムも特にないため、できれば避けたいイベントです。
このイベントは、出現するモンスターこそ、まばらな「登山者」だけと限られていますが、日の出までに頂上に着く、という絶対的な制限が設けられているため、時間的にかなり厳しいイベントとなっています。クリアするためには、無駄な動きを極力省いて頂上を目指す必要があるでしょう。なお、アイテムの中に「炊飯ジャー」や「はんごう」があっても、ここで飯を炊くことはできません。また「スナック菓子」や「缶ビール」は、そりゃもうひどいことになりますので、あらかじめ処分するのが賢明でしょう。
難易度:☆☆☆ 得られるアイテム:富士山頂気象観測レーダー、ああこれでまた一年良い年になりそうじゃわいという気持ち
・ナナちゃんの黄昏
パーティに「名古屋人」が一人だけいる場合にのみ発生するイベントです(二人以上いる場合にはこれとは別のイベント「あるいは味噌カツでいっぱいの海」が発生します)。関西方面へ移動していた主人公たちは、名古屋出身のキャラクターの名古屋および中日ドラゴンズ自慢に耐えられなくなり、名古屋での途中下車を決意します。名古屋で破壊活動を行うことで、名古屋人のメンバーをヘコますことにしたのです。
クリア条件はナナちゃんを粉砕することです。ここまで来られたパーティならプラスチック爆弾などの火力系装備も整っているでしょうから、「ナナちゃん」を破壊すること自体は簡単でしょう。問題は、名古屋人のメンバーにいかに妨害されずにやりとげるか、です。パーティのリーダーに「説得」などのスキルがあればよいのですが、そうでなければ、パーティ内の亀裂が深くなることは必至です。
難易度:☆☆ 得られるアイテム:名古屋人の反感
・若狭湾に日は沈まない
終盤にさしかかった冒険に大きな影響を与えるイベントです。難易度はかなり高く、ここまでにレベルが十分上がっていないと、サブイベントにもかかわらずゲームオーバーになる可能性が非常に高い危険なシナリオになっています。もしレベルが不足すると感じたら、潔く次の「天王山トンネルの渋滞を避けろ」に進んだほうがいいかもしれません。
クリア条件は、原発に侵入し、貯蔵された核燃料を盗み出すことです。言うまでもなく発電所は厳重に警備されているため、かなり専門的な知識とそれなりの戦闘能力、超人的な忍耐が必要となります。特に、盗み出した核燃料を運搬する過程で、運搬者は常に「どく」を受けているのと同じ状態(放射線被曝による障害です)になるため、最悪の場合、メンバーを一人見殺しにする非常の決意が必要となるでしょう。くれぐれも一番使えないキャラクターに持たせるようにしてください。
難易度:☆☆☆☆☆☆ 得られるアイテム:核燃料、使用済み核燃料
・産廃に乾杯
「天王山トンネルの渋滞を避けろ」をクリアし、大阪での大魔王との一度目の決戦に向かうパーティが、ある農村で遭遇するイベントです。または、一度目の対戦のあと「甲子園の土に精霊は宿るか」と「神戸空港を潰せ」の間に入ることもあります。悪質な産廃処理業者によって有害な産業廃棄物を垂れ流しにされている村人が、一泊の宿をとった主人公達に解決を依頼します。
クリア条件は、二つあります。社会的正義を隠れみのに堂々と暴力に身を任せることができる快感に酔ったまま、産廃業者を力でたたきつぶすか、産廃業者を説得し、和解金を村人に支払わせるか、です。これはパーティが、戦闘主体に組まれているかどうかで選択して構わないでしょう。外道なクリア法に、和解金(または産廃業者の資産)を持ち逃げするというものがあり、これを行うと、終盤の金銭的な不自由はほとんどなくなります。どちらにせよこのころには官憲に追われる身となっているでしょうから、特に問題がなければこれを選ぶべきです。
難易度:☆☆☆☆ 得られるアイテム:和解金、産業廃棄物
・インディを探せ
大魔王の魔力の前に一度は敗退したパーティですが、阪神間のイベントをこなしてレベルをあげ、また「日本橋の風の精霊」イベントで最後の精霊のかけらを手に入れたことで、いよいよ最終決戦へと向かう準備ができました。このシナリオは、最終イベント「梅田地下街の悪魔」に突入する前に大阪をうろうろしていると発生するイベントです。
シナリオクリアの目標は、大阪のどこかにあるカレー専門店「インディ」を探しだし、そこでカレーを食べることです。特に難しいシナリオではなく、アイテム「電話帳」(これは大阪駅中央コンコースのミスタードーナッツ前のゴミ箱の中から発見できます)を使えば簡単に調べられます。また「ノートパソコン」がある場合にはインターネットを通じて問い合わせることも出来ます。得られるものは少なくありませんから、必ず最終決戦前に腹ごしらえをしておいてください。
難易度:☆ 得られるアイテム:インディーカレーライス全品百円割引券(三枚つづり)
「ワンダリング・ガイズ」には、ここに紹介したほかにも、まだまだ魅力的なイベントが数多く隠されています。一度や二度のクリアに満足せずに、さまざまにパーティを組み替えて再チャレンジしてみて下さい。というところで今回はここまで。次回「ジャッキー大西のゲームここ掘れワンワン」は、京都を舞台とした最新3Dアクションゲーム「エイリアン1999」をご紹介いたします。それでは来週も、ここ掘れワンワン。