【出願日】平成15年(2003)11月29日
【出願人】
【氏名または名称】大西科学
【住所または居所】兵庫県加東郡川北町峰越202
【発明者】
【氏名】ジャッキー大西
【住所または居所】茨城県水戸市南三の丸2-25第二鮟鱇ビル25F
【要約】
【課題】すぐれた情報密度を持つ光記録装置を提供する。
【解決手段】スローガラスで被覆された平板状の光記録媒体を用いる光記録装置において、記録媒体の全面ないし大部に対して常に読み出し用の光線を照射することで、記録媒体上の記録密度を増すとともに読み出し速度を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】スローガラスで被覆された平板を光記録媒体として使用する記録装置において、記録媒体全面ないし大部に常に読み出し用の光線を照射し、記録読み出しを高速化したことを特徴とする光記録装置。
【請求項2】請求項1の記録装置において、異なる規格のスローガラス被覆記録媒体に対応するため、スローガラス厚に応じた遅延時間修正用の装置を内蔵したことを特徴とする記録装置。
【請求項3】請求項1および請求項2の記録装置において、記録装置の光学系の一部をスローガラスで構成したことを特徴とする記録装置。
【請求項4】請求項1および請求項2ならびに請求項3の記録装置での読み出しを前提として、被覆スローガラス厚を0.1mm以上にしたことを特徴とする光記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上の情報を光を用いて読み出す光記録装置および記録媒体のうち、特に記録媒体の表面をスローガラスで被覆したことに特徴をもつスローガラス被覆光記録装置および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】CDやMO、CD−R、DVD等に代表される光記録媒体は、円盤状の媒体上に記録された情報を光を用いて読み出す光記録装置とともに用いることによって、高密度の情報記録を可能としている。光記録媒体にはCDのような書き込みを行えない読み出し専用のもの、CD−Rのように一度だけ書き込みを行えるもの、MOのように複数回の書き込み読み出しを行えるもの等が存在するが、どれも原理的には読み出し/書き込みのための情報伝達に半導体レーザー等の光線を用いている。
【0003】これらの光記録媒体上に記録しうる情報密度については、多くの場合半導体レーザーの波長によってその上限が定められる。レンズ等によって光を収束させて記録媒体上の狭い領域に照射し、反射光を読み取りまた記録を行う光記録装置においては、よく知られているように回折限界として、波長λに比例した理論上の収束限度を持つ。あらゆる光学的な解像度悪化原因を取り除いた末に残るこの限界は、電磁波に波としての性質があることからくる物理的な性質であり、これを回避するためには波長を短くする以外に方法がない。
【0004】そこで、従来の光記録装置においては、読み出し/書き込み光を赤色可視光線から青色可視光線、紫外線、X線領域の光または電磁波を使用することによって波長λを短くし、結像解像性の向上を図っている。しかし、短波長で十分な照度を持った光源の実現が困難である問題や、特にX線の場合には従来の光学レンズが使用できない(光学レンズで曲げることができない)等の問題がある。
【0005】また特許文献1に示すように「スローガラス被覆型」と呼ばれる形式の光記録装置では、光記録媒体周囲を従来のプラスチックではなくスローガラスで覆うことにより、記録媒体表面における実効的な波長を短くしている。たとえば、スローガラスの屈折率をnとすると、その媒体中では光の速度がc/nになることにより、波長もλ/nになる。これらの技術を用いて、高密度で記録の書き込み/読み出しが可能な光記録媒体および装置が提供されていた。
【0006】
【特許文献1】特開2001-1234XX号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、情報化のさらなる進歩によって、光記録装置に対する記録密度向上の要求は高度化しており、読み出し/書き込み光の短波長化には限界があることから、光記録媒体上の読み出し/書き込み光の結像性能の限界が微細化上の障害になっている。
【0008】一方、スローガラス被覆型の光記録装置においては、スローガラス内での光の移動速度の遅さから、読み出し/書き込みリクエストから実際の読み出し/書き込み動作の完結までの時間が長く、リアルタイムでの動作に適さないことから、テープ状の磁気記録装置と同様のシーケンシャルな読み出し/書き込みが発生するデータバックアップ用途等、応用範囲が限られたものになっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、スローガラス被覆光記録媒体上に常時読み出し光を照射することによって、記録読み出しの速度を高速化する。
【0010】
【発明の実施の形態】スローガラスは、装飾用、窓ガラスの代替として広く用いられているガラス状の透明な物質であり、内部を透過する光の速度が極端に遅くなる性質がある。窓ガラスとして用いることで、外の風景の時間をずらして内部に投影したり(昼の風景を夜見る等)、あるいは厚いスローガラスを長期間景観地に設置したあと建材ないし内装材料として使用することで、電源等を必要とせず、居ながらにして景観を楽しむことができるガラスとして普及している。
【0011】スローガラスは、その性質上、表面が非常に平滑で、かつ両面の平行度を保つことが必要となるが、スローガラス工業においてはこの平行度を添加剤を用いて表面張力を減少させるとともに部分液化法を用いて結晶化させることで実現している。前述のスローガラス被覆光記録媒体のように、光記録媒体への応用も行われているが、スローガラス内部の物理化学的性質から、厚みを0.05mm以下にすることは困難であり、スローガラス内部の光速度の遅さが読み取り/書き込み速度を制限している。
【0012】本発明においては、このスローガラス被覆光記録媒体の情報読み出しのため、光記録媒体の全面ないし大部に渡って常時読み出し光を照射することにより、光記録媒体上の記録密度と読み出し速度を同時に向上させるものである。
【0013】発明の実施例を図1に示す。光源101からの光線(照射光)108は、絞り105を通過して、対物レンズ103および鏡110によって絞り像106を光記録媒体102上に結像させる。記録装置は、光記録媒体102による、照射光108の反射光107の強度をセンサー109によって観測することで、光記録媒体上の情報を読み込む。ここで、光記録媒体102はスローガラス104によって覆われている。スローガラス104中では照射光108および反射光107の速度は遅くなるので、その間に光記録媒体102は移動または回転する。このため、光源101とセンサー109はスローガラス104の厚さと光記録媒体102の移動(回転)速度によって定まるある距離(角度)だけ離れて設けられている。
【0014】発明の実施例における光記録媒体周辺の拡大図を図2に示した。スローガラス104は、光記録媒体102上に存在している。ここで、スローガラス厚はドップラーセンサー201によって厚みをモニターされ、光源101または照射光学系202を調整することによって厚み変化を補償している。これらのシステムは制御装置203によって全体を制御されて、自動的に行われる。
【0015】今、光学系により光記録媒体表面で結像するよう作られた光線108は、スローガラス104に入射することによって、その速度を、真空中の光速度cの1016分の1(1京分の1)程度に低下させる。すなわち秒速三〇ナノメートル程度である。この際、電磁波の波動の伝達速度は低下するが、振動数に変化はないため、波長がこの速度遅延に比例して短くなることになる。すなわち、光源が波長0.77マイクロメートルの赤色光である場合、スローガラス中での波長は実に0.77×10-22メートル(0.000000077フェムトメートル)に達する。これは、いかなる原子核よりも七桁は短い波長であり、微細化の事実上の到達点である原子の大きさをはるかに下回る。従って、光記録装置に応用するかぎり、記録密度の高度化に関して回折限界による制限は存在しない。
【0016】ここで、照射光108は、鏡110によって、光記録媒体102上の全領域にわたって照射されている。一度に照射できる範囲は像106となるが、照射光学系202を移動させ、また鏡110を高速で偏向することにより、光記録媒体102上の必要十分な、広い範囲に照射が行われる。スローガラス104を透過した照射光は、順次記録媒体102上で反射し、ふたたびスローガラス104内を透過し、順次反射光108としてスローガラス104表面から放出される。この際、読み込むべき情報が書かれた地点以外の点によって反射された光は、センサー109によって観測されないので意味を持たない。センサー109の位置によらず、反射光は全面にわたって放出されているので、制御装置203はスローガラス104中の光の移動を待つことなく、センサー109を読み出したい反射光の位置に持ってゆくだけで、求める情報を読み出すことができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、すぐれた情報記録密度と読み出し速度をあわせ持つ、利用範囲の広いスローガラス被覆光記録装置と、精度が高く耐久性にすぐれたスローガラス被覆光記録媒体を提供することができる。その上この発明によって会社は大儲けし、発明者に多額の補償金をもたらすことができる。もっといえば人類の文明が発展してだれもが発明者の名を二度と忘れず、特に発明者はNHK紅白歌合戦の審査員に呼ばれる。実際問題としてそこまでの効果はないような気もするが、一応書いておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるスローガラス被覆光記録装置の全体的な構成を示す縦断面図。
【図2】図1の記録装置におけるスローガラス被覆光記録媒体付近の詳細な構成を示す模式図。
【図3】本発明の実施例であるカレーライスの外観を示す概念図。
【図4】発明者の内的世界をさまざまな映像を組み合わせたコラージュの手法で表現した映像。
【図5】発明者の本当の気持ちをあえて図示した線図。
【符号の説明】
101…光源。102…光記録媒体。103…対物レンズ。104…スローガラス。105…絞り。106…絞りの像。107…反射光。108…照射光。109…反射光センサー、110…鏡、201…ドップラーセンサー。202…照射光学系。203…制御装置。204…温度センサー。205…制御装置。301…じゃがいも。302…にんじん。303…ルー。309…もち。310…もちきんちゃく。311…牛肉。312…豚肉。313…肉。304…納豆。305…納豆の糸。306…納豆かきまぜ棒。307…トルコ風アイス。308…トルコ風アイスかき混ぜ棒。401…理科(1歳10ヶ月)。402…仔猫(生後6ヶ月)。403…トンカツ。404…百式司偵。405…PCエンジン。406…CDロムロム。407…UFOキャッチャーで取った腕時計。408…サイボット。409…ふるさとの公園の桜の木の下に埋めた一通のラブレター。666…また「わけがわからん」とお叱りを受けるのではないかという漠とした不安感。
【選択図】