[アンケート結果]
2ヶ月間にわたって行いました、アンケートの結果です。期間内に121名の方々による回答をいただきました。ご協力をいただいきました皆さま、本当にありがとうございました。
この設問は、佐藤大輔ファンの年齢傾向がどうであるかの手がかりとして質問いたしました。無回答11名を除いた有効投票数は110で、その分布は次のようになっています(図1−1)。20歳代が最高で、30代がそれに次ぐという図式ですが、そもそもインターネットのページを訪れる人数自体に偏りがあることを考慮しなければなりません。この「インターネット人口」の標準として、一例ですが「Yahoo Japan」が行ったアンケートの年齢層統計を標準として、今回の結果との比を出してみました(図1−2)。エラーバーは、人数の分布としてポワソン分布を仮定した場合の統計誤差です。ご覧のように、今回のアンケート結果と、「インターネット人口」十の間に顕著な食い違いは認められませんでした。十代がやや他の年齢層に比べ少ないようですが、統計の範囲内ということもできます。佐藤大輔ファンは、10代から40代の間に適当にばらついているようです。なお、十歳以下および五十代以上の回答はありませんでした。
男性が圧倒的だろうと考えられる設問ですが、その通りになりました。無回答5を除いた有効投票数116はすべて男性との回答で、女性にチェックして投票した人は一人もいませんでした。なお、(1)で用いたYahoo! Japanのアンケートの男女比は、77対23となっています。統計的ばらつきの範囲を越えて、このアンケートの回答者は男性が多いということができると思います。別に寂しくなんかないです。
この設問は、そのまま作品別の人気投票と考えて差し支えないと思います。アンケート結果を図3に示しました。やはりレッドサン・ブラッククロスが強く全体の四十パーセント強で、二位の「征途」と合わせて全体の2/3を占めています。意外なのは「パシフィック・ストーム」で、わずか1票を得たのみで、最下位となりました。書籍の刊行点数では二位を誇る同シリーズですから、多分これを「二番目に好きなシリーズ」としている人が結構いるものと思われます。その他としては「晴れた日にはイーグルに乗って」に一票入りました。
この設問はちょっと微妙です。好きなシリーズ故に完結は望まないが、続刊は切望している、という場合があるからです。コメントとして何か書いていただいた人のほとんどが、続刊が出ないことに対して何らかの不満を表明しておられます。読者としてできることはただ信じて待つのみですが…。
アンケート結果は、全四巻と予告されながら三巻で刊行がストップしている「霸王信長伝」が票を集め、レッドサン・ブラッククロスについで二位となりました。次いで「遥かなる星」となっています。
いつから佐藤大輔氏の作品を読んでいるか、という質問の回答結果は、「シミュレーションゲーム制作者時代から」「逆転・太平洋戦史から」「レッドサン・ブラッククロス刊行から」で全体の80パーセント以上を占め、ほぼ同量で三分するという結果になりました。年齢層別に比較すると面白い結果が得られるかもしれません。後日そのあたりの考察を行って更新いたします。
佐藤大輔氏の諸作を好む方が、他にどのような小説を好んでいるか。大きくグループ分けして佐藤大輔氏と同じグループに入る作家はだれか、というような興味から質問したものです。非常に多彩な回答が寄せられましたが、いまのところ、その中で多数あった回答を例示するにとどめることにします。これは私がうっかりしていたのですが、複数書く場合の規定について考慮するのを忘れておりました。そこで、一応の公平を期するため、泥縄式ですが、複数の作家を書いていただいた方の投票は、投票した作家数で割って得票数とすることにしました(たとえば、三名分書かれていた場合、1/3票として計算しました)。
横山信義(9.18) 谷甲州(6.03) 司馬遼太郎(6.00) 田中芳樹(4.83) 塩野七生(3.00) 林譲治(2.50) 井沢元彦(2.00) 京極夏彦(2.00) 荒巻義雄(2.00) 笹本祐一(2.00) 小林源文(2.00) 檜山良昭(2.00) アシモフ(2.00) |
なんと半数が「無能な怠け者」と自己を分類しておられます。二位の「有能な怠け者」と合わせて3/4が怠け者ということになります。日本はどうなってしまうのでしょう。「有能な働き者」がこういうページをチェックしているとは思えないのである意味当然かもしれません…。銃殺されてしまうのは10名でした。
佐藤大輔氏によって作られたパラレルワールドのうち、自分が住みたいと思う世界はどれか、という質問です。質問の主旨としての初めのアイデアは、いくつかの事件の末に作られた「現在」のうち、一番好きな「日本」はどれかということだったのですが、「地球連邦の興亡」「皇国の守護者」を入れる誘惑に抗しきれず、結果としてちょっとピントのぼけた質問になってしまいました。おわびします。
一位は意外にも「霸王信長伝」世界です。この作品群の中では最も過去(戦国時代後期)からの歴史改変による全く違った近代〜現代が人気を集めました。ドイツとの冷戦/戦争によって決して住みやすいとは思えないレッドサン・ブラッククロス世界が2位をキープしているのはさすがに人気作品ということなのでしょう。現世界が一番だという人も多かったです。あと、なぜか大山格氏の「慶喜、謀反!!」に一票入っています。