この三人は、各務剛志の部下である。年齢は、石上が二二歳、岸和田が二四歳、神野が二六歳。プログラマーであり、各務を中心に行われている小さなソフトウェア開発プロジェクトに参加していた。各務の会社ではこの関係は恒常的なものではなく、一件ごとのプロジェクト(これ自体は一社からの依頼全体であることもあり、一つの依頼のあるパートであることもある)ごとにタスクフォースを組むので、むしろ一時的なものである。
第四話に登場し、各務に対してややぶっきらぼうな態度をとっているが、必ずしも各務を軽蔑しているわけではなく、単に言葉遣いを知らないだけのことである。また、彼らは年齢の離れた上司と一緒に飲むことに慣れていないし、どちらにせよ今の職場に対する帰属意識も希薄で、各務と過剰に親しくしようとは思っていない。むしろ、一時的なものとは言え職場での人間関係は大切だと思っている各務のほうこそ、変だと思っているのである。
三人ともに、第四話で、カニバグのハサミと自爆により、その命を絶たれた。