Q:はじめまして。いつも楽しく拝見しています。私のページでは「ポストペット」の部屋を紹介する企画を展開しているのですが、大西科学の「SF魂」をぜひ掲載したいと思っています。かまわないでしょうか。ご連絡をお待ちしております。
A:どうぞいかようにも、ご自由に紹介して下さって結構です。どうもありがとうございます。ただ、本当にたいした「部屋」でなく、アップデートもしていないので恥ずかしいのは確かです。どうぞお手柔らかに、願わくば、あなたのページのスミッコのほうからリンクを作って下さい。
Q:「昭和50年の砂場にて」のTITLEの所に書いてある「ええすなー効果」とは何ですか。もしかして「マイスナー効果」の洒落ですか。ところでマイスナー効果って何でしたっけ。
A:ぐっ。そ、そうです。すいませんバカで。マイスナー効果とは、簡単に言うと「超電導体には磁力線が入り込まない」という現象のことです。超電導体を強い磁石の上に持ってゆくと浮いてしまうのはこの効果によります。これを書いた当時、私の頭にも「面白くないことは書かないでおこう光線」は侵入していなかった模様です。
Q:実は、「眠る図書館」に出てくる駅が気になって夜も眠れません(仕事があるので昼も眠れません)。ひみつなのかもしれませんが、やっぱり教えてはもらえないのでしょうか。真実気になっています。どうかよろしくお願いいたします。
A:いや、そんなに凄い秘密でもないので、恐縮です。かの話は茨城県の、水戸と鹿島の間を繋いでいる「鹿島臨海鉄道」という路線の「涸沼」という駅について書いたものです。ヒヌマと読みます。もし近くにお住まいであれば一度行ってみると面白いかもしれませんが、水戸から450円もかかるらしい上に、ローカル線なので電車で往復しようと思うと駅でえらく時間つぶしをしなければならないという可能性が高いです。一応、近くに湖(これが「ヒヌマ」)がありますが、観光スポットとしてどれくらい人気があるのやら、水戸歴八ヶ月の私にはちょっとわかりません。おっとたまたま今近くじゃないか寄ってくか、程度の期待度で臨んでいただけましたら、と。どうかひとつ。
Q:「にんげんの幽霊」が好きです。このお話の続きは書かれないんですか。
A:私の書いたものを気に入ってくださいましてありがとうございます。「ねこの幽霊」「にんげんの幽霊」は、現在のところ、続きを書くつもりはありません。というよりも、私にはこの話が「どうやったら続きを書けるのかちょっとわからない話」もっと言えば「続きを書けるとはとても思えない話」あるいはいっそ「どうやっても続きを書けないようにした話」というふうに思えてならないのですが、どうなんでしょうか(なにしろ、主人公が成仏した、という話なのです)。
しかし、もしかして、なにかおそろしく面白い、続きをについてのアイデアをお持ちで、どうして書かないのだ、ということなのであれば、その秘密をぜひ私に教えてください。そこに私が気がついていないのは私が凡才だからです。
Q:ナノマシン「うずめ号」についてなのですが、大学のゼミの、ナノテクノロジーについての発表でこの「うずめ号」をとりあげたところ、教授に「いんちきくさい」と言われました。この商品は、本当に実用化されているのでしょうか。もっと詳しい情報が欲しいのです。回答お願いします。
A:大西と申します。「架空の超科学研究所」大西科学のページを作っております。
私の知る限りにおいて、ナノマシンと呼ばれる一分野の技術は、概念的な研究と、将来利用できるのではないか、と考えられる簡単なパーツの研究を除き、まだ実現していないはずです。私のサイトの他のページをご覧になればおわかりではないかと思うのですが、この「大西科学」というページは、歴史的な偶然の結果として二十世紀中にいくつかの超技術の獲得が行われた「ありうべき歴史」「ありうべき現在」における架空の企業/研究所を舞台とした架空の商品を紹介しているもので、したがって現実の、現状の科学技術レベルを反映してはおりません。砕いて言えば、何もかも嘘ばかり書いてあるインチキページです。先生には「どこかのバカが書いたインチキでした」と伝えていただけましたら結構です。
私の冗談のせいで、あなたをまごつかせてしまったとしたら、とても申し訳無く思います。特に先生に一笑に付された件につきましては、深くお詫び申し上げます。しかし、失礼を承知で、衷心からのご忠告を申し上げるならば、ウェブ検索で出てきたようなページについて真実が書かれているはずであると頭から信じてしまうのはとても危険なことです。まずは浅くとも広く、さまざまな書物、さまざまなウェブページ、その他さまざまな情報(できれば雑誌、学会誌のような一次情報)にあたり、技術的常識を涵養されることを強くお勧めいたします。特に、あなたが学生なのでしたら、あなたが社会に出る前にやっておくべきことはまさにそれである、あなたの時間は主としてそういうためにある、ということをどうか忘れないでいてほしいと思います。
ともあれ、無駄な時間を使わせてしまいました。重ねてお詫び申し上げます。ごめんなさい。
Q:うみくに6号の写真はホームページには掲載されていないのでしょうか。写真をぜひ拝見したいのですが。
A:「大西科学」というページを管理しております、大西と申します。このたびは私のホームページを訪問いただき、メールをいただきましてありがとうございました。
確かに、この記事について、それらしい写真は用意してありませんね。冗談なりに、なにか掘っ立て小屋か朽ちた小舟の写真をのっけておけばいいと思うのですが、実は私のデジカメが故障中で、意欲が萎えてしまっていることもあり、ついそのままにしておりました。この「くにうみ6号」は、私のページのフィクション全体でも、あまり気に入った回ではありませんので、申し訳ありませんが、写真はないのだ、ということにさせてください。
Q:「兵站こそ兵なり」を読みました。私はある国立研究所で、電源装置や、測定用の論理回路などの実験用回路の管理を行っておりますが、同様の問題に悩んでおります。ユーザーは公共の回路を持ちだし、実験に使用することになっているのですが、元の場所に戻ってこない回路が多すぎて、回路は常に不足の状態にあります。大西さんの場合とは違って、回路は高価なのですべての実験者に配って歩くこともできません。どうすれば良いのでしょうか。
A:なるほど、お気持ち察し申し上げます。私はいちユーザーの立場でしたが、あの回路の問題には日々心を痛めておりました。思うのですが、私のような安い文房具と、高価な回路やその他の実験備品とは、根本的に違う論理が働いていると見なすべきでしょう。前者は安っぽい、どうでもいいものとして誰もが軽んじる(そしてその感想はおおむね正しい)からなくなるわけですが、後者は、本来軽んじるべきでないものが軽んじられているからです。実験道具のようなものを持っていって返さないのを、ハサミやノリと同列に扱うことはちょっとできません。
しかし、科学者にそういうことを言っても通じないですし、しょうがないことかもしれませんね。ひとつの方向性としては、簡単に持ちだせる代わりに行き先をトレースできるようにしておくこと、たとえば貸しだし時には簡単に(いいですか、ここが肝要ですが、本当に簡単に)持っていった人の連絡先を残せるようにしておくことです。内線番号を記すようにするのがいいかもしれません。それでも治らないときには、そうですね、なにか手荒な手段をとるのもやむを得ないかもしれません。持っていって返さないのは窃盗だからです。
Q:GM管の分解時間は、なぜ数10〜数100マイクロ秒と桁違いにばらつきがあるのですか。ぜんぜんわからないので質問することにしました。できたらくわしく教えていただきたいです。
A: 大西科学というサイトを運営しております、大西と申します。質問のメールをいただきました。
「ぜんぜんわからない」ということですが、私にも、これだけでは見当もつきません。ここでガイガーミュラー管についての即席の講義を差し上げる余裕はありませんので、以下の質問を逆に投げ掛けてみたいと思います。おこたえいただけますでしょうか。
・分解時間は異なる数台のGM管で実測したものですか。それとも、マニュアルや教科書等に載っていた数値がバラバラだったのでしょうか。
1.前者の場合(実験結果がバラバラだった場合)
使用したGM管は同じものでしょうか。何か条件に違いがあるのではありませんか。芯線の太さ、バイアス電圧、実験に使用した放射線源の種類と強度(と距離)、内部のガスの違い。それらの条件の差は分離して取り出せますか。それとも、それも「ぜんぜんわからない」ですか。
2.後者の場合(読む教科書によって数値が異なる場合)
教科書をよく読んで、どういう条件下でこの程度の分解能が得られる、とされているのかを知って下さい。そういうことが書いてない数値は信頼する必要はありません。
神ならぬ身の悲しさ、これ以上詳しく踏み込んでお教えするにはあまりにも情報が足りません。レポートの締め切りまで余裕がありましたら、まずは以上について考えてみてくださいますか。とりあえず、問題点が整理できていないように思います。
…ところで、私どこかでGM管について書いてましたっけ。